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【イベント情報】森永ヒ素ミルク中毒・水俣病・カネミ油症 日本の三大食中毒事件を考える写真展・講演会



(主催者より情報提供いただきましたので紹介します。)


 戦後・高度経済成長期の日本では、大規模な食中毒事件が相次ぎました。1955年に「森永ヒ素ミルク中毒事件」、1956年に熊本、1965年に新潟の「水俣病事件」。そして1968年には「カネミ油症事件」が発生しています。

 いずれの事件も、健康被害の発生から半世紀以上を経ながら完全解決には至っておらず、被害の全貌もわかっていません。更に、以下の諸点もこれらの事件に共通しています。


*食品衛生法に基づく、国・自治体等による適正な規制・監督・指導が行われなかったこと。

*食中毒であるにもかかわらず、「判断条件」(水俣病・新潟水俣病)や「診断基準」(森永ヒ素ミルク中毒、カネミ油症)が設けられて患者の「ふるい落とし」が行われてきたこと。

*化学・食品企業が製造工程で出た有毒な化学物質(ヒ素・水銀、PCB及びダイオキシン類)による公害(環境・食品汚

染)として発生した食中毒事件であること。いずれも、これら毒劇物の生産・使用を規制する製造物責任法(PL法)が

ない時代に起きていること。

*偏見差別や人権侵害のもと、患者として名乗り出ることもできずに暮らし、全うな救済・補償を受けずにいる健康被害

者がいまも少なくないこと。


 こうした事件が今後も繰り返される可能性を否定できません。また、食中毒ではありませんが、化学物質過敏症や香害も、化学物質による健康被害です。国内外で、日夜、有害な化学物質が多数生産され、商品を通じて家庭にも出回っているので、いつ、どこで、私たち、あるいは子や孫、ひ孫に影響が及ぶかわかりません。

 本写真展では、各事件はなぜ起きたのか、なぜ今も未解決なのか、今後の解決策はどのように検討されているかなどについて、食中毒という視点から、それぞれの写真・資料展示を通じて考えます。そして、事件の歴史と課題を伝えるために、関係者による講演会も企画しています。


 会場は環境問題に関するわかりやすい図書や掲示があり、NPOスタッフが常駐する入場無料の施設。セミナースペースは様々な会合に活用されています。どなたでも、気軽に足をお運びください。


会場:地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)

東京都渋谷区神宮前5-53-70国連大学ビル1F(03-3407-8107)

会場アクセス:

■表参道駅(東京メトロ:銀座線・千代田線・半蔵門線)B2出口を出て、そのまま青山通りを渋谷方面に進んでください。右側に国連大学が見えてきます。その右ウィングが 会場のGEOCです、(徒歩約5 分)

■渋谷駅(JR・東急・京王井の頭線・東京メトロ)宮益坂方面に出て、宮益坂を登ります。金王坂上交差点を直進すると国連大学があります。その右ウィングが 会場です。(約10 分)


入場無料(予約申込は不要です)           


開催期間および時間:2023年10月11日(水)~11月10日(金) 

日曜日・月曜日、祝祭日は閉館です。ご注意ください。

火・水・木・金曜日・・10:00~18:00

土曜日    ・・・・10:00~17:00 


日本の三大食中毒事件を考える講演会

◯森永ヒ素ミルク中毒事件

10月19日(木)10時〜11時 10月24日(火)13時〜14時

講師:田中 俊 (森永訴訟弁護団/弁護士 エヴィス法律会計事務所)

《プロフィール》 たなか・しゅん 大阪市立大学法学部卒業(アイスホッケー部所属)。警備員、資格試験予備校講師などをしながら1995年に司法試験合格、1998弁護士登録。ふじ総合法律会計事務所を経て2007年税理士登録、独立しエヴィス法律会計事務所を設立


◯カネミ油症事件 

10月12日(木)13時~15時 11月2日(木)10時~12時

講師:藤原寿和 (日台油症情報センター)

《プロフィール》ふじわら・としかず。1946 年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒。1972 年から2012年まで東京都環境局で環境行政に従事。学生時代から公害環境汚染問題、化学物質問題、原爆・原発・放射能汚染問題などに取り組むと共に、水俣病やカネミ油症被害者救済活動に取り組む。台湾でも1978 年頃から油症事件が発生したことにより、台湾油症問題にも取り組んでいる。


◯水俣病事件   

11月4日(土)

*13時~14時30分 NHK特集『埋もれた報告』(1976年/60分)上映

講師:大治浩之輔 (元NHK社会部記者)  

《プロフィール》おおはる・こうのすけ。1935年生まれ。東京大学法学部卒業。1962 NHK入局。東京報道局で、司法記者クラブ・環境庁クラブ・遊軍を通じて、政治腐敗事件、公害・環境問題を柱に取材活動。特に水俣病事件については、1972熊本水俣病一次訴訟の取材で現地入りして以来、継続して追い続けた。代表的な水俣病報道番組に『埋もれた報告』(1976.12)、『空白の二十年』(1979.12).などがある。月刊『マスコミ市民』編集委員。

*15時~16時30分 水俣写真投影・お話

講師:桑原史成 (フォトジャーナリスト)

《プロフィール》くわばら・しせい。1936年、島根県津和野町(旧木部村)生まれ。1960東京農業大学と東京総合写真専門学校を卒業後、まず水俣、次いで韓国、南ベトナム、ロシアなどを取材。日本写真批評家協会新人賞、講談社写真賞、日本写真協会年度賞、 伊奈信男賞、フォトシティさがみはら賞、土門拳賞などを受賞。写真集は水俣だけでも十冊を超え、今も撮影を続けている。

*講演当日は『桑原史成写真集/水俣 いのちの物語』(2022くんぷる刊)販売コーナーを設けます。

なお、会場に展示する大判の写真23点はすべて桑原史成氏撮影。「桑原史成写真展」の形です。



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